LED照明の効率について
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電気・電力の話題
LEDはすでに明るさは既存光源に到達し、すべての光源をLEDに交換することができるほど発展してきました。
明るさに関してはすでにどのメーカーも十分な性能を発揮できています。
これからのLED選びのポイントはズバリは効率のよい製品を選ぶこと。
効率とは、1W当たりの明るさ(ルーメン)です。単位はルーメン/Wで表します。
効率が大きいほど、少ない電力で明るさを出力することができます。
もちろん、十分な明るさを出力できるLEDであることが最低条件です。
なぜ効率のよい製品を選ぶことが重要なのか。
実際に下の製品を比較してみたいと思います。
①2000ルーメンで消費電力が16Wの製品A 6000円
②2000ルーメンで消費電力が20Wの製品B 4500円
③2000ルーメンで消費電力が22Wの製品C 3000円
三つの製品とも今のLEDの最先端を行っている製品のスペックだと思います。
ではこの3つの製品の中でどの製品を選択するべきか。
ぱっと見ではわかりませんね。見ているだけでは非常に難しい判断になります。
私も値を見ただけではちょっと考えてしまいます。
感覚的には③がお買い得のように見えますか?
ここで比較になるのが2つの指標。
1つが1ルーメン当たりの価格を比較すること。
もうひとつは先に挙げた効率を比較する方法です。
まずは1ルーメンあたりの価格を比較してみたいと思います。
計算式は 価格÷ルーメン数です。
3つの製品ともルーメン数を同等としましたので、比較するまでもないですが、
①3円/ルーメン
②2.25円/ルーメン
③1.5円/ルーメン
結果③のランプが1ルーメン当たりの価格が一番安いという結果になります。
安い製品ということは初期投資を一番低く抑えられる製品です。
①と③を比べると値段は半分です。消費電力も決して大きい値ではないので
これはお買い得です!すぐに買ってしまいたくなる製品です(笑)
では、もうひとつの指標、効率について比較してみましょう。
計算式はルーメン÷Wです。
①125ルーメン/w
②100ルーメン/w
③90.9ルーメン/W
今度は①番が一番大きな値となりました。一番効率のよい製品は①となります。
あれ、効率は①番が一番良いみたいですね。
でも半額(3000円)の差があるのであれば、やっぱり③がお買い得でしょうか?
さて、一番価格の安い③と一番効率のよい①どちらを購入するべきなのでしょうか?
LEDはとても寿命の長い製品ですので、ランニングコストを考慮して
どちらがお得になるのかを考える必要があります。
①の製品と③の製品は価格の差が3000円あります。
①の製品と③の製品の消費電力の差は6Wあります。
LEDは寿命は40000時間と言われていますので、
①と③の製品を40000時間点灯したときの電気料金の差を計算してみたいと思います。
①16W×40000時間×22円÷1000 = 14,080円
③22W×40000時間×22円÷1000 = 19,360円
電気料金の差は①のほうが5280円安くなります。
(別解:消費電力の差6W×40000時間×22円÷1000=5280円)
つまり、①と③は3000円の製品価格差があるけれど、
電気料金としては③よりも①のほうが5280円分将来的にに電気料金を削減できることになります。
よって、初期投資+ランニングコスト、トータルで考えると①のほうが2280円分お買い得というわけです。
最初の数字だけみると感覚的に③のほうがお買い得に見えますが、
計算をすると効率のよい①のほうが将来的にみて得をすることになるのです。
効率が良くても①価格が高いようではこの効果は得られませんが、
最近の市場の傾向では、効率がよいからとても価格が高くなるという方向には向かっておらず、
むしろ価格はどんどん下がってきています。
よって同じような性能(ルーメン数)の製品を比較する場合には
効率の良い製品を選ぶことが経費削減につながります。
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